廣田神社（ひろたじんじゃ）は、兵庫県西宮市にある神社。式内社（名神大社）、二十二社（下八社）の一社。旧社格は官幣大社で、現在は神社本庁の別表神社。
創建は日本神話にまで遡る。三韓征伐へ向かう折、神功皇后に天照大神の神託があった。その神託は和魂が天皇の身を守ってくれ、荒魂が先立って船を導いてくれるだろうというものだった。神功皇后が三韓征伐で留守の間、忍熊王が神功皇后とお腹の子(後の応神天皇)を亡きものにしようと明石で待ち伏せしており、帰途にそれを知った神功皇后は迂回し、難波の港を目指した。しかし、港はもう目前といったところで船が海中をぐるぐると周り先へ進めなくなったため、難波ではなく兵庫の港へと向かい、そこで神意をうかがった。すると天照大神から荒魂を皇居の近くに置くのは良くないので、広田国に置くのが良いと託宣があった。そこで神功皇后は山背根子の娘の葉山媛に天照大神の荒魂を祀り、これが当社の始まりとされている。
また、生田神社、長田神社、そして住吉大社に祀られることになる神からも託宣があり、それぞれ鎮座が行われると、船が動き出し、無事に忍熊王を退治できたといわれている。
1936年(昭和11年)の阪神タイガース結成から絶えず、優勝祈願を行っている神社でもあり、地元の人だけでなく多くの阪神タイガースファンが参拝に訪れることでも知られている。