八幡神社（はちまんじんじゃ）は、東京都渋谷区千駄ヶ谷にある神社。千駄ヶ谷一帯の総鎮守で、「鳩森八幡神社」（はとのもりはちまんじんじゃ）とも呼称される。
神亀年間（724年 - 729年）に創建された社に、貞観2年（860年）、慈覚大師（円仁）が村民の懇請によって神功皇后・応神天皇・春日明神の像を作り添え、八幡宮として奉ったと伝えられる。
境内には「千駄ヶ谷の富士塚」（せんだがやのふじづか）として東京都の有形民俗文化財に指定されている、寛政元年（1789年）築造とされる富士塚がある（「千駄ヶ谷富士」とも呼称される）。江戸時代において、江戸市中の著名な富士塚である「江戸八富士」の一つにも挙げられている。山裾には里宮（浅間神社）があり、また七合目の洞窟には身禄像、山頂には奥宮が安置されるなど富士山を再現している。1923年（大正12年）の関東大震災の際には修復されているものの建造当時の旧態を留めており、移築などが行われていない都内に現存する富士塚の中では最古のものとなっている。近くには食行身禄（じきぎょうみろく）の像がある。
境内の六角堂（将棋堂）には、日本将棋連盟が奉納した大きな将棋の駒が納められている。
他に境内社として浅間神社（富士塚の里宮）、神明社、甲賀稲荷社がある。