桶狭間神明社

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住所
愛知県 名古屋市 緑区有松町大字桶狭間字神明廻間14番
種別
御祭神
位置
桶狭間神明社(おけはざましんめいしゃ)は、名古屋市緑区桶狭間神明にある神社である。正式名称は神明社(しんめいしゃ)という。旧社格は村社、祭神として天照大神を祀る。
愛知県教育史編纂部による『神社に関する調査』(1931年(昭和6年))は、神明社の創建を1791年(寛政3年)頃としている。しかし、『寛文村々覚書』(寛文年間(1661年 - 1673年))や『尾張徇行記』(1808年(文化5年))には桶廻間村に「前々除」として存在した3つの社のひとつとして記載され(他は愛宕社、山之神社)、「前々除」が1608年(慶長13年)の伊奈忠次による検地(備前検)の際に崇敬の証として社寺の所領地が無税とされたことを示す言葉であることから、神明社が江戸時代初頭にはすでに存在していた可能性が高い。
桶狭間の戦いの折りには今川方の先手侍大将として当地に着陣した瀬名氏俊が戦勝を祈願したといわれ、このとき奉献した神酒の酒桶とされるものが宝物として残されている。この宝物は今川義元が水を汲んだ桶であるともいわれる。
1753年(宝暦3年)には社殿の大造営が行われ、現在も残る神楽殿および裏山の瑞垣はこの時に作られたものである。明治時代に至り、神社合祀の動きを受けて村内各所に散在していた小祠が集められ、13の境内社として存続することになる。社殿は1935年(昭和10年)にも改築され、現在に至っている。
社殿の左右に立つ樹幹は「お手植えの杉」と呼ばれる。宝永年間(1704年 - 1710年)、知多地方巡行の際に桶狭間神明社を参詣した尾張藩第4代藩主徳川吉通が拝殿前に杉の苗木を植樹、巨木に成長した杉は1世紀以上にわたって繁栄し続けたが、1824年(文政7年)の台風により倒伏枯死してしまう。これを惜しんだ氏子らが枯死した樹幹を同じ場所に直立させ、神木として保存するようになったという。
また、境内には盃状穴(はいじょうけつ)を持つ石が残されている。元々は参道入口にあった常夜灯の台座として使用されていた石とみられ、五穀豊穣・安産を願って刷り刻まれたものであるとか、子供の遊びで刻まれたものであるとかいういわれを持つ古い遺物である。
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