白山神社は岩手県西磐井郡平泉町平泉字衣関の神社。御祭神は伊邪那岐尊・伊邪那美尊。
仁明天皇の御代の嘉祥２年、慈覚大師が一関磐井川の上流（現在の一関市本寺）に加賀の一の宮（現在の石川県の白山本宮）より分霊され、関山に遷座し奉り勧請されたという。勧請と同時に白山権現と号せられ、慈覚大師自ら十一面観音を本尊として、その後配仏として季衡（すえひら、清衡の子）の持仏運慶作の正観音と源義経の持仏毘沙門天が寄進安置されていたが、残念ながら嘉永２年正月８日の火災で焼失した。
仮宮の拝殿（現在の能楽殿）と鳥居は、嘉永６年旧伊達藩主伊達慶邦公によって建立寄進されたもの。能楽殿は橋掛、楽屋などを完備した構成の近世能舞台遺構としては東日本では唯一とされ、平成１５年５月、国の重要文化財に指定された。